贈与税の税務調査が来てしまった!【税務調査の実態】

永江 将典

公認会計士・税理士
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相続には相続税がかかります。
この相続税を減らそうと、生前にどんどん財産の贈与を行われては
相続税が全く取れなくなってしまうことから
無制限に贈与を行うことを規制しているのが贈与税です。

今回は贈与税の税務調査の実態について話していきます。

贈与税の税務調査の実態

国税庁が発表している1年間の贈与税の調査資料(令和元年)によれば
年間約4000件の贈与税の税務調査を行っていることが分かります。

そしてそのうちのの9割は申告漏れが見つかっていると報告されています。

また、1件あたり約500万円の漏れが見つかっているとも報告されています。

資料からはあらゆる機会を通じて財産移転の把握に努めていることや
贈与税をきちんと取り締まりを行っていることがうかがえます。

No.3105 令和元年贈与税の調査状況
(国税局HPより)

申告漏れの内容

贈与税の税務調査で一番見つかる申告漏れの内容は「現金預金」です。

資料よれば見つかるものの75%は現金預金だと指摘されています。

こちらについて、現金や預金は一番簡単に動かすことができるため
子供の口座を使用して勝手にどんどん貯めていく、など
そういったことがしやすい背景もあるように思えます。

贈与税の税務調査の確率

贈与税は相続税とセットで見られることが多いです。
その全体像について資料を元に簡単にまとめました。

1年の死亡者数 138万人
相続の申告件数 11万件
相続の調査件数  2万件
贈与の調査件数  4千件

この数字を見てみると1年の死亡者数のうち
相続をする人の件数は約8~9%
100人の方が亡くなると8~9人が相続税の申告をします。

そして相続税の申告11万件の中から2万件ほどが
税務調査の対象になり、残り4千件が
贈与税の調査をするという実態になっています。

この贈与税の調査件数の少なさを見れば
贈与税はバレにくいのでは?と思いますが
実際はそうではありません。

なぜバレるのか

調査報告書によれば
相続の調査が行われた場合、約85%の方は申告漏れが見つかっています。

No.3105 令和元年贈与税の調査状況
(国税局HPより)

そして約16%の人が脱税をしているとの報告があります。

そして相続税の税務調査の結果
贈与税の調査と同様に「現金預金」の申告漏れが圧倒的に多いです。

調査が入れば、現金預金に絡んだものの申告漏れのほとんどは
バレるといっても囲んではありません。

では、どのようにして判明するのでしょうか?

相続の税務調査では多くは過去10年分の預金履歴を見ます。
ここから例えば過去に子供の口座に
1000万円移動させたなどの情報が得られます。
この情報が親が勝手に子供の口座に移していただけの情報
(相続財産に加える必要があるのにしていない等)になっていると
税務調査の際に指摘されることとなるので注意が必要です。

まとめ

国税庁の令和元年の資料によれば
相続税、贈与税の税務調査に入った件数のうち
約9割が申告漏れを発見しています。

申告漏れの内容として多いのは
贈与税、相続税ともに「現金預金」です。
例として子供の口座へ勝手に多額のお金を貯めておくようなものです。
生前の贈与や相続税の申告は専門の税理士などに
事前に相談をすることをおすすめします。

永江 将典

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