パン屋の税務調査
こんにちは。パン屋の税務調査に詳しい税理士事務所です。
今日は、パン屋さんに税務調査が来た場合、
どのようなことがチェックされるのか紹介したいと思います。
今回は、個人事業のパン屋さん(年商3000万円)を想定して書いてみます。
もし、私が税務調査の調査官だったら、こんなことをチェックしていきます。
・パン売上を少なく申告していないか?
⇒実際に自分でも事前に買ってみて、レジを売っているか?
自分が買った分は売上に上がっているか?チェック
さらに、来店者数や回転率、売ってる商品数などチェック
⇒売上は現金商売でごまかしがきくので、製粉業者からの仕入額を抑え
(通常銀行振込でごまかしがきかない)仕入れたパンの材料の量と
そこから推測される売上を比較して売上をごまかしてないかチェック
⇒近所の学校やカフェ、飲食店に販売している場合で掛売があるときは、
12月までに売ったパンの売掛金が確定申告に含まれているか
・パン売上の消費税判定があっているか?
⇒簡易課税という計算方法を利用している場合、売上に対する消費税の
事業区分があっているかチェック ↓これから外れていれば即計算ミスだから
※自店でパンを製造・販売した場合は、第3種
※他社からパンを仕入れて販売すると第1種か第2種
※同一店舗内の喫茶スペースでの売上は第4種
・店舗以外にも移動販売や訪問販売、路上販売をしていれば売上除外になっていないか
⇒ホームページやブログをチェックして、店舗以外の売上がなさそうか
チェックし、帳簿にちゃんと計上されているかチェック
・現金仕入れがあれば、怪しいのでチェック
・パン屋開業資金を家族・親族から借りている場合は、贈与税が取れないかチェック
・パン屋開業時の内装工事や厨房設備など固定資産の耐用年数が間違っていないかチェック
本来より短い耐用年数のもんがあれば、すぐに追加税金とれる
・架空人件費がないか、スタッフの履歴書をチェック
・源泉所得税の計算誤りがないか、扶養控除申告書などをチェック
・家事費の按分割合がちゃんとされているかチェック
家賃なら、実際の使用割合のとおりか家事按分割合を実際にチェック
電話代ならパン屋に関係ない家族の分まで入っていないか?
車は、パン屋が休みの日にプライベートで使っているのに100%経費でないか?
パン屋関係で利用した場合以外のガソリン代まで入っていないか?
スイカなど交通系ICカードをチャージした額で経費にしてないか?
・青色事業専従者給与の支払者は、本当にパン屋で働いているか?
専従者へ払っている金額が労働内容と照らし高額すぎないか?
・在庫のカウント(棚卸)は適切か?
バックヤードをチェックし、パンの製造に使う素材だけでなく、
包装材やレジシートの紙、調味料など未使用なものもカウントしているか?
・交際費にパン屋経営に関係ない家族、友人との飲食費用まで混ざっていないか?
利用している店・人数・時間・頻度・スケジュール表などと照合し、
怪しいものをチェック
・パン屋経営に関係ない消耗品費や雑費にプライベートな買い物が含まれていないかチェック
例えば、個人できる洋服や家族旅行の際のホテル代(観光地の宿泊費とか)、
靴代、美容院代、スーパーでの買い物など
・扶養家族の情報は正しいか?
実際には扶養していない家族まで含めていないか、生活費を実際に渡しているか
確認することでチェック
といった具合に思いつくものを書いてみました。
読んで見ていかがでしょうか?そこまで見るの~??って感じかもしれません。
実際の調査では、ここまで見られません。
このうちの2つか3つを重点的にチェックされて終わる、
といった感じです。
全部見ることもありますが、全部を徹底的にやる、ということは通常ありません。
なぜなら、税務調査は現地(あなたのお店)での調査は1日半しかありませんし、
調査官も1人か2人でくるケースがほとんどです。
調査官のかたもあたなのお店で調査をしたあとに、税務署に持ち帰り
報告資料を作成するなどの時間も必要です。
ですので、上記に書いたことを全て徹底的にチェックする時間がないのです。
以上、パン屋の税務調査に詳しい税理士事務所がお届けしました。