漫画家の税務調査 同人誌の売上や原稿料を抜いていたら? フィギュア代やゲーム代も経費になる?脱税はバレる?

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永江 将典

公認会計士・税理士
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こんにちは。漫画家の税務調査に詳しい税理士事務所です。

 

今日は、漫画家や同人作家、イラストレーターのかたの税務調査について紹介したいと思います。
そもそも、税務調査はどうやってあなたが稼いでいるのを見つけるのでしょうか?

 

税務調査はいろんな会社に入ります。
その中で、出版社や印刷会社へ税務調査が入ることもあるでしょう。

 

出版社や印刷会社に税務調査をする際、その会社を調査するだけでなく、
その会社の取引先の情報も調査官は集めています。

 

そして、取引先の中で金額が大きいにもかかわらず、
確定申告がない人や、出版社が払っている金額に対して確定申告書上の売上が少ない場合
などに怪しい!と目星をつけられてしまうことになります。

 

また、出版部数が増えて露出が増えれば(世間の話題になるほど)
税務調査がくる確率は高くなります。

 

人気が出てくると、同業者(仲間?)が妬みから密告することもあるでしょう。
これ、実際にあるそうです。ほんとに。

 

弊社にも、

儲かっているのに確定申告をしていない知人を税務署に密告したけど、
自分が密告したって知人にバレないか不安になってきたんですけどバレないですよね?

という相談の電話がかかってきたことがあります。

 

漫画家に税務調査が入ったらどうなるのか?

漫画家の税務調査

税務調査が来た!場合、どんなことがチェックされるかというと、

 

・売上の漏れはないか?
・在庫の計上もれはないか?
・経費のなかにプライベートな出費が含まれていないか?
・税金の計算を間違っていないか?

 

といったことがチェックされます。

 

一番すごかった?方は、原稿料が出版社から振り込まれてくる際、
すでに源泉所得税が引かれているので税金は支払済みだ!とおもって何も
されていない方がいました。

 

源泉所得税が引かれていても確定申告は必要ですよ( ´∀`)
ついでに、むしろ税金が返ってくることもありますよ。

 

売上の漏れ

売上の計上漏れに関しては、出版社からの入金の他、
コミケで販売をした場合なんかが確定申告の際、漏れてしまうケースがあります。

 

売上の中にコミケの分が見当たらない場合、調査官に指摘されます。

ちなみに・・・最近はネットやブログでコミケ情報もチェックできます。
だから、あなたがコミケに参加しているのも把握されていることでしょう。
(最近の調査官はネット・ブログなどもチェックしてますよ♪)

 

コミケでの現金売上の金額はしっかりと記録に残しておきましょう。
記録が残っていないと、調査官が概算で出した金額に基づいて税金が計算されてしまうので、

本来払わなくても税金まで払わされる可能性が出てきてしまいます。

 

売上の漏れは税務署が最も怒るところなので、しっかりと売上漏れがないようにしておきましょうね( ´∀`)

 

在庫の計上漏れ

 

次に在庫の計上漏れです。

例えば、未使用のペンやインク・原稿用紙・スクリーントーンにホワイト。
これらは貯蔵品として在庫をカウントして計上する必要があります。
未使用のものは、経費とすることができないのですが、
買ったときに消耗品として全額経費にしている場合は・・・

細かい調査官が来ると、税務調査で指摘されていまいます(T_T)

 

最近はフォトショップ・イラストレーターなどパソコンを使って制作活動をされている作家さんも多いので、少なくなってはいますが、使われている方は気を付けてくださいね。

 

プライベートな支出

漫画家の税務調査

 

最後に、経費のなかにプライベートなものが含まれていないかどうか
チェックされます。

漫画家の方は若者の流行や社会のトレンドを知るために、

ゲーム、DVD、フィギュアなどの玩具などいろんなものを制作活動のために買わないといけないですよね。
また、取材のための旅費交通費もけっこうありますよね。

 

実際に税務調査に入られて弊社にサポートを依頼してくださった漫画家さんも、

そのような支出が合計で年間600万円以上ありました。

 

その漫画家さんは主に少年漫画を描いていて大げさでなく年間365日漫画を描いていて、

プライベートな時間がまったくなく、フィギュア、ゲーム等もすべて創作活動のために買ったもので、

そもそも、ご本人が遊ぶ時間なんて忙しすぎてありません。

 

でも、税務署の職員にはそんなことはわかりませんので、

 

「フィギュアやゲーム、DVD、これ全部プライベートですよね?だから経費としては認められません!!」

 

と言ってきました。

 

いやいや、創作活動のために買ったんですよと言っても、

「セクシーなDVDなんて少年漫画を描くのに必要ではないですよね?」

と言ってきました。

 

結局、女性キャラクターを描くうえでセクシーなDVDも参考にするため必要なんですと

根気よく説明して、フィギュア、ゲーム等も含め全額経費として税務署に認めさせました。

 

このように、フィギュアやゲームは制作活動のために買っても必ず税務調査で突っ込まれるため、

何のために買ったかを説明できるようにしておきましょう。

 

また、漫画家や同人作家、イラストレーターのかた同士で情報交換のため、
飲食した場合は経費になります。しかし、友人や家族との食事や旅行、
服や靴、クリーニング代といったプライベートな出費は経費になりません。

 

よくあるのが、観光地のホテルでの宿泊に関する領収書。
だいたい、家族でいったことが税務調査の際にバレます。

気をつけてくださいね。

 

そして、最近は漫画家がインターネットやSNSでスポットでアシスタントや手伝いを募集して報酬を払って作業をしてもらうこともあるようです。

 

その場合、支払先の名前、電話番号、住所は必ず控えておくようにしましょう。
払い先の情報がまったくない場合、税務署はその支払いを経費として認めてくれない可能性が高いです。

漫画家アシスタントの税務調査

漫画家の税務調査

 

漫画家アシスタントは収入が少ないから税務調査なんて来ないだろうと油断していませんか?

 

それが、来るんです。

 

なんで来るんだろう?と思うかもしれませんが、漫画家に税務調査が入った場合、

経費の支払先がチェックされてアシスタントたちがちゃんと申告しているか税務署はチェックします。

 

もし適正にしていない、または、そもそも申告をしていなかったら、、、

そう、税務調査です。

 

実際に弊社にも漫画家のアシスタントの方からの相談がありました。

 

 

税金のことで困ったときは、お気軽にご相談ください。
自分なんかが税理士に相談して大丈夫か!?とか思う必要はありません。
漫画家さんの確定申告も担当させていただいてますが、最初来ていただいた際は、
すごく遠慮されてました。

 

うちの事務所には、某有名漫画のアシスタントをしていた人もいます。
だから、詳しいですよ(笑)

 

税金の世界は、知らないと損することが山ほどあります!

税理士の世界はサポート
 

無申告だった方や自力で確定申告をしていた方の税務調査
を毎月、何件も引き受けていますが、もったいない(ToT)と
思うことがよくあります。

税金・税務調査の世界は

知っているか、知らないかだけの違いで、
大きく損をしてしまうことがあります。

 

正確な言葉は忘れてしまいましたが、ミナミの帝王という映画で高利貸しをやっている

主人公がこんなようなことを言っていました。

 

「法律ゆうんは弱いもんの味方やない、 知っとるもんの味方するんや。」

 

弱い者の味方じゃないのかどうかはさておき、知っているものの味方をするということは

税法においても当てはまります。

 

弊社が法律を皆様の味方につけるお手伝いができればと思います。

このコラムでは税務調査で損をしないための交渉術や、確定申告の節税に役立つ
情報を紹介します。是非、参考にしてみてください( ´∀`)

永江 将典

公認会計士・税理士
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